宮大工のよもやま話ホーム > 手仕事の道具たち > 第2回 鉋(かんな)
大工さんの手仕事の美しさの象徴
大工にとって、のみと並んで、木材加工の重要な役割を担うのがこの鉋(かんな)。 構造は、「鉋台」と呼ばれる木製の台に、「鉋刃」と逆目防止用の「裏金」を差し込んだシンプルな構造の工具です。 大工たちは、加工やその目的によって数種類の鉋を使い分けます。 一般的に木の表面を削って面を滑らかに仕上げるものは「平台鉋」、木材の角を取ったり、銀杏面・瓢箪面等と呼ばれる装飾を加えたりする「面取り鉋」、溝加工をするための「底取り鉋」、その他、小さな材料や仕上げなどに、「豆鉋」「小鉋」「反り鉋」などと呼ばれる小振りの鉋を使うこともあります。 そして、美しく仕上げるには、「鉋の手入れ」も仕事のひとつと言ってもいいくらい重要で、職人さんたちは常に刃を研ぎ、鉋台の狂いも修正しながら、自分の道具にして行きます。 大工がリズム良く削り出すかんな屑と、木が削られる「サクッ、サクッ」という軽快な音。 それは、大工さんの手仕事の美しくもあり、また象徴的な光景でもあります。
実際に使っているところを動画で見てみましょう